ミカン下北は京王線下北沢駅前の鉄道高架に沿って計画された5階建の中層ビルと高架下の長さ150mに及ぶ商業施設です。企画者やデザイナー、設計者などさまざまな職種の専門家が多数参画した案件です。それぞれのかたがたが目指す姿に寄り添い、建築の設計と監理を監修するお手伝いをさせて頂きました。
一人の建築家がコントロールして統一感のある町並みを作ることとは異なるアプローチですが、デザイナーや設計者、各店舗の多様な個性が表出しながらもほどよいバランスを生み出しています。敷地内には新たに公共的な通路が設けられ、店舗を向き合わせ通りを造ることでにぎやかな町並みが生まれました。屋内にも並行して通りが計画されており両方が大階段により結ばれています。通り間のレベル差は新たな空間体験を誘発し、回遊性とともに楽しさが増幅されています。
自然発生的に集積した東京の不揃いの町並みの中にありながらも、埋没することなく訴求をしています。